お風呂場で気が付くこと

皆様こんにちは。希望のつぼみ野幌の管理者山口 哉(やまぐち はじめ)です。

今日は希望のつぼみグループで提供している入浴サービス中に気が付くことをご紹介したいと思います。デイサービスは介護支援専門員(ケアマネージャー)様が作成して下さった介護支援計画書(ケアプラン)を元にサービスを提供するのですが、その中に入浴サービスがあります。衣服の着脱支援、洗身時の不十分箇所の介助などが主な支援となるのですが、よくあるのが「皮膚状態の観察」という項目です。皮膚に炎症や乾燥、感染が起こっていないか、褥瘡などができ始めていないか、帯状疱疹などはないかをいち早く発見し、医療に繋げることも入浴サービスの目的となっています。今回は最近当施設みられた「鼠径ヘルニア」について簡単にご紹介させていただき、グループ全体でも改めて注意する観察項目になれば良いなと思い記事を書かせていただきます。

 

鼠径ヘルニアとは

簡単に言えば「脱腸」です。小腸の一部が鼠径管から逸脱することで下腹部に卵くらいの大きさのふくらみが出てきます。多くの原因が老化によるもので、9割は男性が罹患します。自分でそのふくらみに気が付くと「睾丸が上に上がってきたのではないか??」と思うようなふくらみです。緊急性を要するものは少ないのですが、時にそのふくらみ周囲に痛みがあったり、熱発、吐き気、過度な便秘(腸閉塞のような症状)がある場合は逸脱している部分で虚血が起こってしまい、腸の一部が壊死してしまうことがあるので、その場合は緊急手術が必要です。もし、デイサービスで発見した場合は外科受診を勧め治療となります。現在の治療法の多くは腹腔鏡という器具でお腹に数か所の穴をあけてそこから治療するので「大手術」というイメージではなく、入院も数日か、その日のうちに自宅に帰ることができるような低侵襲の手術療法となります。

 

どうしても一人でお風呂に入っていると気が付かなかったりするかもしれません。希望のつぼみではそういったお身体の不安も相談できるスタッフがおりますのでお気軽にご相談下さい。

(鼠径ヘルニアのイメージ図)

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